研修医1年目の浜田先生は、通販や薬局のサプリメントで購入可能なアシュワガンダを服用後に無痛性甲状腺炎を来した症例について論文をまとめられ、Cureus(IF=1.2)に掲載されました。
アシュワガンダはインド原産のハーブで、古来より不眠症、喘息、甲状腺腫など様々な疾患に有効とされ、インドの伝統医療にも用いられていました。この抽出物は世界中でサプリメントとして販売されていますが、利点については強調されるものの、その副作用についてはあまり認識されていませんでした。
今回、内服と休薬のタイミングでパラレルに甲状腺中毒症症状と血清甲状腺マーカーの変動を確認し、既存の文献からアシュワガンダにより甲状腺中毒症が起こりえること、核医学検査なども踏まえて、臨床的には無痛性甲状腺炎に分類されることを報告しました。
Hamada H*, Hayashi M*, Azuma S, et al. (March 01, 2024) Painless Thyroiditis by Withania somnifera (Ashwagandha). Cureus 16(3): e55352. doi: 10.7759/cureus.55352
*共同第一著者(このジャーナルの規定により、Acknowledgementsに記載)
https://www.cureus.com/articles/235909-painless-thyroiditis-by-withania-somnifera-ashwagandha#!/