巨大化して気道や食道を圧迫し、呼吸障害や嚥下障害を来した甲状腺硝子化索状腫瘍の症例報告がCureus（IF=1.0）に掲載されました。
甲状腺腫瘍は時として巨大化することがあります。いくつかの症例で巨大化し、呼吸障害や嚥下障害を発症した報告は散見されますが、甲状腺硝子化索状腫瘍によるものは報告がありませんでした。中谷先生は臨床症状の他に、嚥下造影検査を丹念に見直して、食道内の貯留や逆流がみられたことから、甲状腺腫瘍による圧迫による食道蠕動障害の可能性を提起しました。
これまで甲状腺腫瘍による嚥下障害について、嚥下造影検査の動画を提示した報告もないため、この報告は、甲状腺腫瘍の潜在的な呼吸障害や嚥下障害に新たな洞察を与えることでしょう。
Nakaya Y*, Hayashi K*, Yoshida Y, et al. Dysphagia and Dyspnea Caused by a Giant Hyalinizing Trabecular Tumor: A Case Report. Cureus.2025;17(2): e79044. doi:10.7759/cureus.79044
*共同第一著者
https://www.cureus.com/articles/342277-dysphagia-and-dyspnea-caused-by-a-giant-hyalinizing-trabecular-tumor-a-case-report#!/